就活・転職を考えています。施設管理栄養士の配置が1名のようです。ひとり職場ってどんなかんじなんだろう?
転職や異動でひとり職場になることもありますよね。わたしもそのひとりです。また5~8人単位の職場も経験してきました。その人数による働き方の違いがあったので、メリット・デメリットをお話しようと思います。
栄養士にとって『ひとり職場』は他職種に比べて多いです。特に病院に比べて施設等で多いです。病院でも病床数が少ない(100床程度以下)となると管理栄養士1名配置という可能性もあります。またさらに給食施設が直営か委託かによっても配置人数が異なります。
私は病院では複数人の職場でしたが、その後異動で介護施設を経験。そこで一人職場を経験しました。その時感じた経験をもとに、大変だと感じたこと(=デメリット)、良かったと感じたこと(=メリット)がありましたのでご紹介したいと思います。
これから転職や就活で職場選びする際のヒントになれば幸いです。
栄養士・管理栄養士の配置
就職活動の際は、検討している施設が以下のどのような形態をとっているか確認してみましょう。
これらにより人員配置が異なります。
- 給食施設は、直営か委託か?
- 給食施設が委託の場合、委託側に栄養士は居るのか?
- 施設側に管理栄養士以外に”栄養士”は居るのか?
これによって、管理栄養士が給食業務をどこまでやっているのかが変わってきます。給食施設が委託なら栄養管理中心の業務となるでしょう。また、”栄養士”が居るのか?でも変わってきます。栄養士が居ることによって給食管理は栄養士が回しているところもあります。
ひとり職場の大変だったこと・デメリット
では、大変だったことですが、まずはひきつぎ業務ですね。
ひとり職場では着任日がいちばん大変でした。
逆に言えばその1~3か月くらいが山場で、そこから慣れていけば少しずつ負担も軽くなりました。
その他大変だった点をまとめると以下の点です。
- 前任者が居ない状態で、すぐに物事が聞けない
- 休みがとりづらい・急な休みの対応
- 必然的に栄養科のトップになるので”責任者”となる
- 先輩が居ないので、情報が少ない
それぞれ解説します。↓
すぐに聞けない
スタートして困るのが、「すぐに聞けない」ことです。
こんな時どうしていた?が一個一個出てきますが、それをすぐに解決できないもどかしさがありました。
休みがとりづらい
全てひとりで行うので「休みをとりづらい」と感じました。しかし、慣れてきたときには前もって段取りをしておけば休むことができるようになりました。
施設ごとに確認相談しながらになると思いますが、相談しておくと理解が得られると思います。頼ったり頼られたりしているんだと、割り切ることが大切だと感じました。
また、このコロナ禍では「コロナ陽性になったとき・濃厚接触者になったときに困った」といったおはなしも聞かれました。
- 急に休んだときの対応を確認しておく
- 前もって仕事を少し進めておく
と、少し安心して取り組めますね。
栄養科のトップとして”責任者”となる。
- 管理者会議
- 各種委員会
- 監査
- 外部研修会への出席
これらの会議・対応等は、すべて代表で参加・対応することになります。
情報が少ない
上司や先輩が居れば、こんな時はこうしているというノウハウ的なことも教わったりできますが、一人の職場ではそれもできません。
情報や勉強は積極的にとりにいく必要があります。栄養士会へ入ったり、地域の栄養士の研究会へ参加したりする方法があります。
最近はSNSなどでも情報交換されていますね。大先生や、管理栄養士・栄養士、同じように困っている一人職場の方とつながることができます。
SNSはもっと早く出会えば良かった!と私も思ってます。
インスタを主にやっています。
良かったと感じたこと・メリット
さて、大変なことばかりではなく良かったと感じたことをあげてみます。
- 自分のペースでできる時は気楽
- 相談ができないが、決めごとはほぼ独断でできる。
自分のペースでできる
自分のペースでできるというのも良いです。施設スタッフや厨房との急なやりとりはもちろん優先ですが、その他の時間は自分で順序を決めて行うこともできます。
相談ができないが、ほぼ独断で決められる
いわゆる『報連相』のわずらわしさは少ないです。
例えば、複数人栄養科にいる部署なら、ひとつのことを決めるために、「こういう時はどうする?」「こういうことがあったからこうするね」といった相談や報告をしないと、『勝手にやっている』といった状況にもなりかねません。
ですので、言い方が難しいですが、報告・連絡・相談するのが苦手な方には快適かもしれません。
ただし、もちろん厨房・他部署・事務長への相談は必須です。
デメリットを補う対策
- すぐに物事が聞けない
- 休みがとりづらいこともある
- 栄養科のトップとして”責任者”となる
- 情報が少ない
デメリットを少しでも補って『快適な職場』にするにはどうしたらよいのか?を考えてみました。
一度聞いたことは記録した
一度聞いたことは記録しておいたり、すぐに見える化しました。「栄養士だけが分かっていること」にしないような工夫も必要だと感じました。すべては難しいですが、分かる場所にファイルを置いたり、ラベリングしたり、掲示したり、社内メールで送信して記録として残るようにしたりしました。
事務の方に相談して、お願いしたりもしていました。
休み
予定で休みをとることはできました。ペースが分かって、こんな準備をしておけばよい、誰にどこをお願いしておけばよいといった仕組みができていれば安心してお休みができました。
その分普段の信頼関係は大事にしていました。
栄養科責任者として
給食委員会など栄養科がトップとなるものは優先し、他に予定がある場合は優先順位をつけましょう。
監査対策は普段からしておけば、その時期にあわてて整理しなくても大丈夫、というようにしておければと思います。
情報収集
施設内
施設内では、他の職員さんで気の合う人とはちょこちょこコミュニケーションをとるようにしていました。栄養士は事務所にいることも多いです。事務の方とお話したりすることも多いです。
また、リハビリ科の方とはなんだか、看護師・介護士の多数とまた違った雰囲気でお話できたりしました。『食べ方』を見てくれたりするので、入所者の食事情報を教えてくれたりしました。
施設外
系列の病院施設があればそこから情報交換することができます。
系列が無い場合は、地域の栄養士同士が集まる研修会や、栄養士会に入会して情報を得る方法があります。
就職・転職の際のチェック項目
確認リスト
就活で、可能なら見学に行くのがおすすめです。施設・厨房の雰囲気、スタッフの行動なども見えます。また、質問も電話よりしやすいかもしれません。(感染対策中は要確認ですが)
また、就職が決まった際は引継ぎをしてもらえるよう状況を確認しておくのがおすすめです。
(実際、引継ぎがないなんて場合もあります)
前任者から聞ける内容があれば聞いておきましょう。
業務内容や忙しさにもよりますが、適度な距離感でいるほうが心地よいと感じる方は一人職場も良いと感じました。
↓こちらは介護施設を経験した際の仕事内容です。介護施設栄養士はどんな仕事をしているんだろう?という方は、ぜひ参考に!
以上、ひとり職場についてでした
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