管理栄養士の就活において、ひとつの選択肢であるのが、『行政の栄養士』『公務員栄養士』ですね。
行政の栄養士の仕事は、健康相談や栄養指導を中心で行い、また一次予防に携われることが多く、そこが魅力のひとつです。
現在、病院管理栄養士のわたしは、就職活動の中で並行して行政の栄養士の受験を経験しました。
経験としては新卒時に1回、転職時に1回、の受験です。
どちらも一次試験は合格し、二次の面接試験まで行きました。
最終的には競争も激しく実際に合格までは至らなかったのですが、受験内容を記したいと思います。
行政管理栄養士の受験経験談です。
病院栄養士の就活を考えている方はこちらの記事もどうぞ。実際に私が受けた病院管理栄養士の試験内容の記録です👇
行政栄養士の種類
行政の栄養士には大きく分けて以下の3パターンの採用があると思います。
- 県採用管理栄養士は、厚生労働省管轄の管理を行う。
- 市町村採用管理栄養士・栄養士は住民の健康管理に関わる。
- 学校栄養士採用として、学校給食の運営・児童の食育等に関わる。
県採用の管理栄養士
常駐する場所は、県庁・各県内の保健所などです。
県民単位の栄養・食生活改善を行います。健康増進法などの法を実際に現場に落とし込んで、実施されているか?実施するにはどうすればいいかを行います。
また、保健所への実習へ行かれた方はわかると思いますが、病院・事業所等への監査へも赴きます。
これも法律に乗っ取った業務が行われているかの監視・指導が業務内容であるからです。
地域における行政栄養士による健康づくり及び栄養・食生活の改善について
市町村採用の管理栄養士
市役所・町役場・保健センターに常駐し、住民の保健指導や離乳食の指導などを行うことが多いようです。
学校栄養士
一番イメージしやすく。それゆえか人気も高い職場かもしれません。
学校の給食運営と、小学校等での児童への食育活動を行っています。
経験談1.新卒時 行政栄養士の試験時期
行政栄養士の試験時期は比較的早いです。
私が受けた県の管理栄養士採用職は、6月頃の募集でした。
募集は1名でした。
実際、補充する年度にあたらなければ、募集すらない年もあります。
りんごは、第一志望としては出身県に応募したかったのですが、新卒期に募集がなかったので、隣県で募集があったため、応募しました。
一次試験は筆記試験。
「数的推理」と「判断推理」と「専門試験」だったと思います。
「専門試験」は管理栄養士の国家試験問題のような試験でした。
回答は選択式。
試験場所は、その県の指定された高校が受験場所でした。
多くの受験者が居たように記憶しています。(他の職種も一緒だった為、何人が管理栄養士だったかはわかりませんでした)
公務員試験対策の講義をしていたのと
数的推理は性分に合っていましたので、それなりに説くことはできましたが、
無理かもしれないなと、思っていました。
国家試験の問題のほうが、まだそんなに手をつけていなかったころだったので、怪しいくらいでした。
そんな中、
一次の合格通知が!!!
まさか!ぐらいのかんじでした。
急いで2次試験対策をするのでした。
二次試験にはグループディスカッションも
2次ははじめ、論文試験がありました。
そして、面接とグループディスカッションでした。
グループディスカッション
グループディスカッションというはじめての体験に、
私はなかなかついて行けませんでした。
他職種の方と1つのテーマについて議論し、結論をまとめます。
このときリーダーになった方はテキパキと進めてくださいました。
(多分、あの方は受かったでしょう)
面接
面接では、
- 履歴書に書かれていること、
- ここ以外にどこか受けていますか?
- 持っていた資格について(このとき、サプリメントアドバイザーを取得していたので、その資格はどんなものですか?)などを聞かれました。
残念ながら2次で不合格となりましたが、結果、行政栄養士は県内中異動があることを考えるとよかったかもと考えました。
経験談2.転職時 行政栄養士受験
それから十数年後の転職時、隣町で募集があった為通勤圏内なので募集しました!
こちらは、市での採用管理栄養士でした。
会計年度で2年の任期付きでしたが、やってみたいと思いました。
行政栄養士はなんといっても一次予防に携われるところが魅力だと思います。
管理栄養士歴は長いですが、病院勤務だったので畑が違う点をどう補うかかが対策点だと思いました。
試験内容は、筆記試験と面接でした。
一次試験 筆記試験
筆記試験は、管理栄養士国家試験と同様な問題(選択式)でした。
対策としては国家試験問題集をやり直しました。
対策としては、その市が特に取り組んでいる内容を調べました。市町村が独自に配布しているパンフレットなどをもらってみてみるのも良いかと思います。特に自分の居住地でない場合は足を運ばないと手に入りにくいです。遠い場合やなかなか行きにくい場合はHPなどをみてるのもよいかと思います。
二次試験 面接
面接については、所有資格の『NST専門療法士』について聞かれました。病院色が濃い資格ですので、説明が難しかったです。NST自体が病院以外では認知度は低いということを感じました。
私なりに、行政では『どのように活かせるか?』を併せて伝えました。
一次予防としての資格を考えるなら『糖尿病療養士』などの資格のほうが面接官にも伝わりやすく、アピールになったのかな?と、感じました。
最後に『会計年度職員』という募集もある
近年は『会計年度職員』という採用も出てきています。”臨時”のような枠です。こちらは1年・2年といった期限付きです。長期ではないので、「長くやりたい」という方には不向きかもしれませんが、ワーママさんには土日休みや定時退勤がほぼ確約しているお仕事としては、視野にいれてもよいかもしてれません。(実は1年目から退職金が出る場合もあります)
まとめ
行政栄養士は公務員で、受験年齢の制限もあります。35歳くらいで区切られていることが多いようです。目指したい方は、年齢も考慮して早めの対策をされるとよいかと思います。
また、募集人数が1名であったりと狭き門です。募集が無い年もあるため厳しい道です。
新卒時に希望通りの求人が無いときは、あきらめるか、または他の道を考え、募集が出たら受験するということを視野にいれて考えておくのも良いかもしれません。
(友人は卒後1年間は飲食業界へ行き、その後学校栄養士になりました。)
これから受験される方がいましたら、がんばってくださいね!
以上、参考になればうれしいです!
ありがとうございました!
コメント