栄養指導・保健指導に使える本はないかな?
実際に私が使っていて、使いやすい本をご紹介しますね!
病院栄養士として15年以上の私・りんごが、ほぼ毎日、栄養指導で使用している実用的な本です。保健指導でも使用できます。
主にこんな用途で使用することで、メリットがある本たちです。
「栄養指導」に使える本を探している方は参考にしてみてください。
使用する主な病名
- 糖尿病
- 高血圧
- 腎疾患(透析)
- 心臓病
- 脳血管疾患による塩分制限など
その1.糖尿病食事療法のための食品交換表
こちらは大学でも購入すると思います。病院の売店に置かれることも多いですし、
患者さんにおすすめすることも多いので、栄養指導をする栄養士さん・管理栄養士さんなら必ず持っておきたい1冊です。
1単位=80kcalとし、1日の目安の食品の量をつかんでいただくのに使用します。
ごはんや果物の1単位の量が分かりますか?
これが分かると、栄養計算もラクになりますね。
その2.エネルギー早わかり 第5版
2022年10月より第5版になりました!
糖尿病の単位表が『食材』なら、こちらは『料理』で分かります。
料理でわかると何がいいのかというと、男性の方や料理されない方へは食品交換表の食材では伝わりにくいことがあります。
ですので、『料理』だと伝わりやすいことがあります。
こちらの本は、
- 外食のエネルギー
- お惣菜のエネルギー
- 冷凍食品のエネルギー
- 市販品エネルギー
も、分かります。
なので、エネルギーを計算するのにも便利です♪
成分や材料から、エネルギーを算出しようとする場合
昨日はラーメンを食べたよ
エネルギー計算しますね?
どんな材料でしたか?
ラーメンの材料?麺と…あと…わからないよ
『エネルギー早わかり』を使用した場合
(エネルギー早わかりの写真を見せる)
このくらいのラーメンでしたか?
そうそう!このくらいのを食べたよ!
一例でラーメンをあげましたが、外食やコンビニの調理済み食品は、料理でのエネルギーを参考にしたほうが計算しやすい場合があります。
*実際、栄養指導でエネルギー計算する場合は、10数キロカロリーの端数まで算出しません。
その3.ひと目でわかる 糖質量事典
「エネルギー早わかり」でも糖質量はわかりますが、糖質量がメインで書かれている本になります。こちらはハンドブックサイズで持ち運びにも便利です♪
こちらは、エネルギー早わかりと同じシリーズの本です。
シリーズでそろえたい方はコチラもどうぞ。
エネルギーになる栄養素は、糖質・脂質・たんぱく質です。
そして、交換表や単位表では、”エネルギー”だけに着目しているんですよね。
では、「糖尿病の方」へおすすめするのに、
エネルギーをとっているからといって、ごはん・麺・パンばかりで良いでしょうか?
- 糖質が多くてエネルギーが高いのか?
- 脂質が多くてエネルギーが高いのか?
私たち栄養士は食品成分表を見れば詳しく分かります。
しかし、患者さんへお話するには、『この食品の糖質はこれくらいです。』と写真で見やすい本は実用的だと考えます。
そんなときに使える本です。
その4.塩分早わかり 第5版 (最新5版は 2022年02月03日発売)
塩分の本は、高血圧・心疾患・脳血管疾患で多用します!
例えばですが…
栄養指導で、
りんご
「漬物はどのくらい食べますか?」
どのくらいかなー。
「漬物はどのくらい食べますか?」
とページを開くと、大根・白菜・きゅうり…と、並んでます。
これかなー?
この倍は食べてるかも!
このくらい塩分入っているのね!
ちょっと減らさなくちゃ。
りんご
そうですね。量や頻度、組み合わせを見直してみましょうか。
また白菜などは、漬物→お浸しへ変更することも考えてみましょう。
梅干し・麺類なども同様です。
見ることで、言われるよりも
患者さんに「気づき」を与えてくれます。
栄養指導では、
自分で気づいたり・考えたことのほうが
言われるよりも
記憶に残ったり、継続しやすくなると感じています。
その5.腎臓病食品交換表第9版 治療食の基準
一歩進むと、「腎臓病食」について栄養指導を行うと思います。
腎臓病の指導では、
- たんぱく質
- 塩分
- 水分
- カリウム
など、おさえるポイントがさまざまです。
その6は、糖尿病の食品交換表のとおり、単位表となっています。
こちらも基本となります。
そして、より具体的な料理をみるのはこちらがおすすめ↓
その6.腎臓病の食品 早わかり
「腎臓病ってコントロールする栄養素が多くて、複雑」、そう思いませんか?
なので、苦手意識を持つ方も多いし、栄養指導のステップアップとしては栄養指導に慣れてきてからさせる場合もあるところです。
私も腎臓病・透析の指導はしてきましたが、この本を手元に置くまではちょっとだけ「急に食品について聞かれたらどうしよう」と不安に感じるとこともありました。
しかし、この本があることで、聞かれたときは本を開いてお答えすることができ、安心して栄養指導にのぞめるようになりました。
しかも、「ちょっと多い」というお答えより、正確な栄養量でもお答えできる点もありがたいですよね。
まとめ
他にも見比べた中から選んだ本6選でした。
ぜひ手に取っていただいて、栄養指導の一助となれれば幸いです。
数年試行錯誤した経験上、
- 料理する場合は、『食材』
- 料理をあまりしない場合は、『料理』
という使い分けをすると伝わりやすいと感じました。
少しでもスムーズな栄養指導ができ、「自信がついて負担なく栄養指導ができる」が私の想いです。そのためには、もちろん経験や技術も必要ですが、「本のチカラもときには借りる」それは悪いことだとは思いません。
「対象者や患者さんの為に」を考えて、1冊手元に置いてみるのはいかがでしょうか?
りんご
参考になればうれしいです
女子栄養大学出版部の本多めですが、確かに見やすいのでおすすめです!
追記!!
2022年の12月に、栄養指導のステップアップについてまとまった書籍が発売されたので、追記します!追記というよりも、これメインでご紹介したいくらいまとまった内容でした。
経験者のわたしも、改めて整理できる内容でした。
栄養指導の本をお探しの方は手に取ってみてください。
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